工事写真をレイヤー化することで注釈が簡単になる。
1)「デジタル写真管理情報基準」が改定 国土交通省「デジタル写真管理情報基準」が2020年3月に改定され、同年4月1日以降に契約を締結する工事・業務に適用された。この改定により、「写真ファイルの記録形式は日本産業規格(JIS)に示されるJPEGやTIFF形式等」とされ、「SVGファイル形式」、「MPEGファイル形式」など、さまざまな映像技術で工事写真の納品が可能となった。2)レイヤ化が可能 建設現場ではあまり聞き慣れない「SVG ファイル形式」だが、一つのファイルで、複数の画像を重ねて配置でき、レイヤのような表現が可能となる。3)レイヤ化の効果と注意点 三つのレイヤのうち、「写真レイヤ」と「電子小黒板レイヤ」については今までの電子小黒板付き工事写真が 2 つのレイヤに分かれたイメージだが、新しい「注釈レイヤ」にはマーカーや図形、テキストや寸法線などを自由に書き込むことができ、現場での工事写真の撮影を簡素化することができる。「注釈レイヤ」へのマーカーなどの追加・編集作業は撮影後にできるため、工事写真の撮影に追われるときは便利だ。 「写真レイヤ」と「電子小黒板レイヤ」については今までと同様、改ざん防止機能が組み込まれるため編集はできないが、「注釈レイヤ」は改ざん防止機能が不要のため、注釈の追記や削除などの編集がいつでも可能となる。 ただし、一般の画像編集ソフトウェアでは改ざん防止のデータも失われてしまうため、SVG ファイル形式の工事写真作成には「工事写真レイヤ化(SVG ファイル形式)」に対応したスマートデバイス用アプリとパソコン用ソフトウェアが必要となる。 |